二期会 蝶々 夫人。 プロフィール

東京二期会オペラ『蝶々夫人』観劇

二期会 蝶々 夫人

10月4日に東京二期会のオペラ《蝶々夫人》を観た。 宮本亞門の演出は、ピンカートンが生涯でもっとも愛していた女性は蝶々さんであったとして、死の床のピンカートンが成人した息子に産みの母親のことを告げるところから始まった。 そして、その青年(黙役)は、父と母との出会いを見つめ、自分が実母にどんなに愛されていたかを知る。 宮本は、蝶々さんを現地妻としてピンカートンに買われたという従来の設定ではなく、このオペラを愛の物語として描こうとしていた。 オペラ《蝶々夫人》の一番のわかりにくさは、愛する幼い息子を残して、どうして自決しなければならないかということに違いない。 宮本はこの演出で彼なりの答えを示していた。 『ミス・サイゴン』のサイゴン陥落後の結末 ミュージカル『ミス・サイゴン』は、《蝶々夫人》のストーリーをベトナム戦争時に置き換えて作られたものだ。 あらためて『ミス・サイゴン』を聴いて、このミュージカルのクリエイターたちの最大の苦心は、ヒロインのいささか唐突な自殺を、より自然な流れに乗せることにあったのではないかと思った。 そして、彼らがそれに成功したから、現在に至るまで、『ミス・サイゴン』は世界中でヒットし続けているのであろう。 主人公(キムとクリス)の出会いが、娼婦とその客という状況ではあったが、二人は本当に愛し合い、かりそめの結婚式をあげる。 そして、クリスは、自分がベトナムを離れるときはキムもアメリカに連れて行くと約束するが、サイゴンは陥落し、二人は引き裂かれる。 クロード=ミシェルの父親は、ピアノの調律師だった。 6歳のときにパリで両親に連れて行かれて《カルメン》や《蝶々夫人》を観たという。 その後、デパートのBGMで《ローエングリン》第1幕への前奏曲を聴いて心を奪われた。 しかし、クラシックの道には進まず、ロックバンドでピアノを弾き、曲を作るようになる。 そして、パリに移り、後に タッグを組む脚本家・作詞家のアラン・ブーブリルと出会う。 シェーンベルグも、ブーブリルも、『ウエスト・サイド・ストーリー』に強く影響を受けた。 シェーンベルグとブーブリルの最初のコラボレーションは、 1973年の『フランス革命』。 その頃、フランスにはミュージカルの伝統がなかったが、その フランス最初のロック・オペラ は成功した。 そして、それは 1980年のフランス語版『レ・ミゼラブル』 につながる。 フランスでの『レ・ミゼラブル』のヒットが、 イギリス人プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュ の目にとまり、 1985年にロンドンで開幕された英語版は世界的な成功を収める ことになる。 『レ・ミゼラブル』は、 1987年にはブロードウェイで開幕し、トニー賞のベスト・ミュージカル賞を受賞。 『レ・ミゼラブル』 しかし、『レ・ミゼラブル』と『ミス・サイゴン』で、ミュージカル界の寵児となったブーブリルとシェーンベルグは、 1996年に、16世紀フランスの農村で起きた事件を素材とした、一層オペラ的な『マルタン・ゲール』 を発表したものの、『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』ほどのヒットを収めることができなかった。 その後、2007年に、アメリカの製作者と組んで、 16世紀アイルランドの海賊女王グレース・オマリーを主人公とした『パイレート・クィーン』 をブロードウェイで上演したが、これも2か月で打ち切られてしまう。 2008年には、シェーンベルグはブーブリルとともに台本にまわり、ミシェル・ルグランが作曲を手掛けて、 デュマの原作小説『椿姫』を第二次世界大戦中ドイツ占領下のパリに翻案した『マルグリット』 が作られる。 日本語版は2009年と2011年に赤坂ACTシアターなどで上演された。

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宮本亜門演出、東京二期会オペラ「蝶々夫人」東京で世界初演

二期会 蝶々 夫人

横須賀芸術劇場で二期会のオペラ「蝶々夫人」を観ました。 宮本亜門氏の新しい演出で、ゼンパーオーパー・ドレスデン、デンマーク王立歌劇場、サンフランシスコ歌劇場との共同制作となっています。 資料の中で宮本氏が語っている新しい演出とは何か。 開幕冒頭から、瀕死のピンカートンの病床の場面が現れます。 息子が父から遺書を渡され、父の日本での生活を聞かされるという始まりかたです。 この部分の無言劇は、その後の すべての場面に32歳になった息子が影のように現れることで回想であることを示し、つながりが保たれています。 まったく無言のままの青年ですが、誠に重要な役どころです。 純粋すぎた男女の物語として描くことで、これまでのジャポニスム的な解釈から解き放たれています。 小生も気が付いたらすこし涙ぐんでいました。 この日のキャストは; 蝶々夫人 森谷真理 スズキ 藤井麻美 ケート 成田伊美 ピンカートン 樋口達哉 シャープレス 黒田 博 ゴロー 萩原 潤 ヤマドリ 小林由樹 ボンゾ 志村文彦 役人 香月 健 ヤクシデ 柴田啓介 書記 森田優生 母 高橋 桂 叔母 奥 幸子 従妹 大内美佳 子供 根本葵空 青年 牧田哲也 ダンサー 高橋滋生、戸田 祈、前田竜治、森川治朗 助演 有岡蔵人、柏木銀次 合唱 二期会合唱団 管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団 指揮 アンドレア・バッティストーニ でした。

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新しい蝶々夫人: 緑の覚書(再起編)

二期会 蝶々 夫人

二期会の「蝶々夫人」を観に来ました。 オペラ生で観るのは久しぶりです。 オペラは、映像とか音源は鑑賞しますが、そう多く観に行く方ではありません。 が、その割にはなぜが蝶々夫人は縁があり、これが人生で3回目という 笑 タイトルロールが森谷さんの回も行きたかったけど、予定的に今日しかなかったので。 【東京二期会オペラ劇場「蝶々夫人」】 (2019年10月4日、東京文化会館大ホール) 指揮:アンドレア・バッティストーニ 演出:宮本亞門 装置:ボリス・クドルチカ 衣裳:髙田賢三 美粧:柘植伊佐夫 照明:マルク・ハインツ 映像:バルテック・マシス 合唱指揮:河原哲也 演出助手:澤田康子、島田彌六 舞台監督:村田健輔 公演監督:大島幾雄 蝶々夫人:大村博美 スズキ:花房英里子 ケート:田崎美香 ピンカートン:小原啓楼 シャープレス:久保和範 ゴロー:高田正人 ヤマドリ:大川 博 ボンゾ:三戸大久 神官:白岩 洵 青年:牧田哲也 合唱:二期会合唱団 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 宮本亞門演出の新作だそうで、僕が行く日はプレミアの翌日で、偶然プレミアの日にネタバレを見てしまい、まあなかなか凝ってるんだなあくらいに思っていました。 ゼンパーオーパー・ドレスデン、デンマーク王立歌劇場、サンフランシスコ・オペラとの共同制作。 へえー、じゃあ海外でもやるんだねー、くらいの軽い気持ちでした。 ところがですよ。 実際見たらですね、いやー、やばいね。 まいった。 おじさん思わず泣いちゃったよ……。 筋書きはもちろん知ってるし、一応ネタバレも知ってた訳だし、それでもなお涙する、ポンコツ涙腺。 いかにもお涙頂戴過ぎる演出かもしれない、まあまあ、いいんじゃないの、プッチーニだし。 ちょいちょい涙こらえてたんだけど、第3幕開始の演出で落涙してしまった……。 いや隣の隣のおじさんめっちゃ泣くじゃん、なにこの人……なんて思ってたんですよ、まさか自分が泣くとは。 周りも結構泣いてたし、まあしゃあないわ。 カタルシス。 ピンカートンの息子役 青年 も最初、舞台上でずっと無言劇してて、正直「なんだこいつ邪魔だな」くらいの気持ちだったんだけど、歌手やオケよりも、もうほぼこの青年に泣かされてしまった感はある。 いやー上手いこと考えるなしかし……。 それにしても、両親がニャンニャンするのを見せつれられる青年って、結構辛いよね、なんてヨコシマなことも過りつつ、まあまあ、僕が涙脆くなったのもあるが、やはり3歳の子がいる自分にとってはこの演出はクリティカルだった……。 あの子役、いいね。 蝶々さんに引っ付くときなんかも、脚でガシッと挟むとことか、まさに自分の子の動きを思い出してしまって、あーそうだよなー、なんてね。 とにかく、演出にはしてやられました。 正直、歌手どうのこうのはそんなに詳しくないんですが、大村さんの「ある晴れた日に」は心の底から切なげなものが湧き出てきているようでとても良かったです。 あとは衣装も良かったですね、髙田賢三さん、さすがです。 カラフルな和服の女性たちがズラッと並ぶとこなんかも、色合いが良いですよ。 うるさくないし、それでいて現代風でもある。 蝶々夫人の衣装も品があって素敵でしたし、まさかボンゾがグレートカブキみたいな顔で出てくるとは思いませんでした。 戦隊モノの敵キャラかって感じ。 最後の最後、蝶々さんと老ピンカートンのくだりも良かったですね。 あーこの幕切れの感じなんだっけなーと思って思い出せたのは、蛸壺屋のガルパン同人誌のオチだわ。 まあ、この文章にたどり着くような人には伝わらないたとえだと思いますが。 それはともかく、感動した良い時間でした。 またオペラ観に行きたいなーと思いました。 ブログに書いていない音楽の話やオススメの音盤などをつぶやいています。 お気軽にフォローしてください! 人気記事• カテゴリー• 3 アーカイブ アーカイブ.

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