人工 甘味 料 糖尿病。 人工甘味料と糖代謝|農畜産業振興機構

ネイチャーで論文が発表?!糖尿病リスクと人工甘味料

人工 甘味 料 糖尿病

近年、糖質制限ダイエットの流行とともに、「糖質オフ」や「糖類ゼロ」などと謳われた食品を目にすることが多くなっています。 今回は、糖類の代替に使用されている甘味料についてのお話です。 甘味=エネルギー源! 人は食べものから栄養を得て活動しています。 味覚はこれを食べても大丈夫か、体に必要かどうかを判断する基準のひとつになります。 味覚には、「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「旨味」がありますが、生きていくために不可欠なエネルギー源である糖については、「甘味」を感じて脳内で「おいしい」という快楽が与えられ、本能的に求めて食べるようになります。 しかし、過剰に摂食すると、余分なエネルギーが蓄積されて肥満になったり、体内の恒常性が失われて糖尿病になったりします。 なお、エネルギー源となる糖は「糖質」とよばれ、デンプンなど多糖類や糖アルコールも含まれますが、そのうち単糖類(ブドウ糖や果糖など)と二糖類(砂糖や麦芽糖など)が「糖類」とよばれます。 甘味料とは 甘味料は食品に甘みをつけるために使われるもので、図1のように分類されています。 糖類の代替として用いられる糖アルコールや非糖質系甘味料は、ローカロリーもしくはゼロカロリーですので、ダイエット食品によく使用されています。 つまり「糖質オフ」や「糖類ゼロ」と書かれていても、甘い食品を作ることは可能なのです。 平成元年度には砂糖の総需要量は263万トンありましたが、平成26年度以降は200万トンを割るようになっています(図2)。 一方で、人工甘味料の輸入量は年度による変動はありますが、おおむね横ばいであり、スクラロースについては増加傾向を示しています。 このように、近年は砂糖に比べて人工甘味料の方が需要は堅調であると言えるでしょう。 (資料 *3より該当データを抽出して作成) 人工甘味料の安全性 人工甘味料は化学的に合成されていることから、その安全性について心配される方も多いかもしれません。 食品添加物については、多くの試験で安全性が証明された物質と量においてのみ、使用が許可されています。 生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量を体重1kgあたりで示した値は、一日摂取許容量(ADI)とよばれます。 アスパルテームの甘味度は約200ですので、砂糖に換算すると400gに相当します。 現実的には、とても毎日食べ続けられないと思います。 甘味料のメリット 砂糖以外の甘味料を使用するメリットをいくつか挙げてみます。 まず、糖アルコールや非糖質系甘味料は、糖類と異なり微生物によって発酵されない、つまり酸を生成しないことから、う蝕(むし歯)の予防に適しています。 また、オリゴ糖(単糖が3~10個結合している糖)は、ビフィズス菌などの腸内善玉菌を増やす効果がある事が確認され、整腸作用が期待されます。 これらの甘味料は特定保健用食品の関与成分 *4に挙げられています。 人工甘味料は、砂糖よりもはるかに低カロリーで少量でも甘味が強いため、摂取カロリーが節減できること、また食後の血糖値が上昇しないことからも、肥満・糖尿病の予防や治療に有用であると期待されています。 甘味料のデメリット 人工甘味料のデメリットについていくつか挙げてみます。 まず、アスパルテームは腸内で代謝されて、アスパラギン酸とフェニルアラニンというアミノ酸に分解されます。 このため、フェニルアラニンを代謝するための酵素の活性が生まれつき低い「フェニルケトン尿症」の人には注意が必要です。 通常は、血糖上昇にともなってインスリンが分泌されて糖代謝がはじまりますが、習慣的な人工甘味料の摂取により耐糖能(血糖値を正常範囲に保つ能力)の異常を招き、糖尿病の発症や悪化をもたらす報告が近年増えています *5。 これは、人工甘味料の摂取後に血糖値の上昇が起こらないことが要因とされています。 そのため、エネルギーの恒常性が崩れ、脳の反応を介して摂食行動が促進されたり、甘味に関する感覚が鈍くなり、より甘い糖質を多く摂取したりするため、むしろ太りやすくなる、と考えられています。 また、人工甘味料により腸内細菌叢に変化が起こり、耐糖能異常が引き起こされるとも考えられています。 人工甘味料による肥満や糖代謝への悪影響については、まだ不明な点が多いので、今後も注視していく必要があると考えています。 おわりに 人工甘味料のメリットとデメリットを考えますと、制限のない常用摂取は控えるべきであり、食事全体のカロリーや栄養、味のバランスを考慮した上で活用することが必要と考えられます。 大阪健康安全基盤研究所では、食品衛生法にもとづく食品の収去検査を行っており、甘味料の適正な表示について監視しているほか、特定保健用食品の許可試験も行っています。 皆さまの健康維持増進に貢献する検査・研究業務を展開しています。 参考資料 *1独立行政法人農畜産業振興機構ホームページ:(クリックするとリンク先が表示されます) *2日本食品科学研究振興財団ホームページ:(クリックするとリンク先が表示されます) *3農林水産省ホームページ:(クリックするとリンク先が表示されます) *4公益財団法人日本健康・栄養食品協会ホームページ:(クリックするとリンク先が表示されます) *5櫻井勝:(クリックするとリンク先が表示されます) お問い合わせ.

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人工 甘味 料 糖尿病

人工甘味料とは 人工甘味料とは、食品に存在しない甘み成分を人工的に合成したものです。 製造コストが砂糖よりも低いため、お菓子などで代用砂糖として使われていましたが、第二次世界大戦後に、ズルチン、紫蘇糖、チクロなどの人工甘味料の毒性が問題になり使用が禁止されました。 食品添加物の指定を受けた人工甘味料も有り、砂糖の数百倍もの高甘味料は食品の糖類含有量を減らすことができ、カロリーを抑える効果があるとして清涼飲料水、菓子、アルコール飲料などに利用されています。 人工甘味料の代表的なものは、• アスパルテーム• アセスルファムカリウム• スクラロース• サッカリン(サッカリンナトリウム)• ズルチン• チクロ(サイクラミン酸• ネオテーム などです。 Sponsored Link 人工甘味料は身体に悪いのか? 血糖値が気になって人工甘味料を使っている人には非常に気になる報告です。 イスラエルにあるワイツマン科学研究所の研究グループは、• 人工甘味料は耐糖能異常を引き起こして血糖値を上昇させる• 人工甘味料は腸内細菌に悪い影響を与える可能性がある ことを報告したのです。 糖尿病を防ぐために使われている人工甘味料が糖尿病を悪化させたり腸内細菌叢に悪い影響を与えて伝染病を引き起こすかも知れないということは、非常にショッキングなことです。 人工甘味料はノンカロリーで砂糖の2万倍の甘みを感じさせることから糖尿病患者の食事や、ダイエットコーク、ノンカロリーのシリアル、デザートなどでの使用が推奨されているのです。 ワイツマン科学研究所の研究グループは、 最も一般的に使われている人工甘味料である、サッカリン、スクラロース、アスパルテームをハツカネズミに、• 人工甘味料を含んだ水のみ• 普通の水のみ• ブドウ糖を含んだ水のみ を与えて11週間飼育したのちに、耐糖能をテストしたところ、 人工甘味料の水を飲んでいネズミでは非常に重度の耐糖能異常が見られた というのです。 さらに、 サッカリンを与えたネズミでは肥満につながる腸内細菌の増加が見られた というのです。 同様の結果は、健康な7人のボランティアでも観察されたということです。 同じような研究結果は、米ワシントン大学医学部の研究者からも報告されています。 BMI(体格指数)が平均42の超肥満者で、ダイエット目的でカロリーゼロ系の飲料を愛飲する人を対象に、人工甘味料スクラロースの血糖値に与える影響を調べたのです。 その結果、 人工甘味料であるスクラロース入りの飲料を飲んだ後は、血糖値がより上昇し、インスリンの分泌量が2割も増えたのだそうです。 この結果から、人工甘味料はインスリンを過剰に分泌させ、これが続けばインスリンの血糖を下げる作用が鈍くなり、耐糖能に異常が生じると警告しています。 まだ有るのです。 フランス国立保健医学研究所が、6万6,000人の中年女性を対象に,• 砂糖入り炭酸飲料• 人工甘味料入り炭酸飲料 の影響を調べた追跡調査によると、 両者とも2型糖尿病の発症リスクを上昇させたが、 人工甘味料入り 炭酸飲料を1週間に500ミリリットル飲んでいた場合は、 砂糖入り飲料を飲んでいる人より2型糖尿病の発症リスクが15%増加、 1. 5リットル以上では59%も上昇したのだそうです。 ノンカロリーでも太る カロリーゼロ飲料を選ぶ目的はみんな同じ、「ダイエット」のためということです。 清涼飲料水には砂糖がたくさん入っていて、「隠れ砂糖」といわれています。 ですから、ダイエットを心掛けている方はノンカロリー飲料を選ぶのです。 しかし、「カロリーゼロ飲料を飲むと逆に太る」という研究結果も数多く発表されていることをごぞんじでしょうか。 アメリカの、パデュー大学の研究グループは、過去5年間の栄養学の論文を精査したところ、 ノンカロリー炭酸飲料を飲んだ人は普通の炭酸飲料を飲んだ人よりも太りやすい傾向がある ことが判明したとしています。 これは、砂糖よりもはるかに甘味が強い人工甘味料を摂取すると、脳は大量の砂糖を摂取したと判断し、インスリンを大量に分泌するため、ブドウ糖が脂肪に変えられて蓄積し、さらに、脳は「砂糖を摂ったのにエネルギーが充足されない」として、さらにエネルギー摂取を欲するためだといわれています。 このことは、同じくアメリカのホプキンス大学の調査で裏付けられます。 10年にわたって2万4,000人のデータを分析したところ、 ノンカロリー飲料を好んで飲む人は、不足するカロリーを食物から補っていた ことが分かったのだそうです。 すなわち、飲み物の種類に関わらず、ノンカロリー飲料を好む人はその分食事の量が多く、これは人工甘味料が代謝に何らかの作用を及ぼしているのではないかと示唆しています。 私の周りにも、ダイエット飲料を飲んでいるのに逆に太った、という人がいました、、、。 関連記事 一部広告を含む•

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人工甘味料の代表的なものとしてはアスパルテーム、アセスルファムカリウム(アセスルファムK)、スクラロースがあります。 カロリーは1 グラム当たり、アスパルテームで砂糖と同じ4 kcal、アセスルファムK、スクラロースでは0 kcal で、甘味度は砂糖の数百倍ありますので、砂糖と比べて少量で甘味を実現できます。 人工甘味料使用におけるアメリカ糖尿病学会とアメリカ心臓病学会の共同声明では、砂糖の代替甘味料として人工甘味料を使用することは、血糖上昇や摂取カロリーを抑制し、肥満・糖尿病の予防や治療に有用な可能性がありますが、その糖代謝に及ぼす影響についてはまだ十分わかっていないとしています。 ただ最近、人工甘味料は血糖上昇を介さずに糖代謝に影響を与えるのではないかと言われだしてきています。 2.習慣的な人工甘味料の利用が糖尿病発症に及ぼす影響 直接の血糖への作用は認められないものの、人工甘味料と糖尿病との関連を検討した疫学研究の結果を見ると、必ずしも人工甘味料が糖尿病発症に予防的に働くとは限らないことが分かっています。 人工甘味料の主要な摂取源であるダイエット清涼飲料水と糖尿病発症との関連を検討した疫学研究では、ダイエット清涼飲料水の摂取量が肥満と独立して新規糖尿病発症と関連を認めた、という報告と、肥満で調整すると関連はなかった、という報告とがあり、結果は一様ではありません。 しかし、人工甘味料が直接血糖値やインスリンの反応に影響をあたえないことが負荷試験で示される一方で、疫学研究では人工甘味料が糖尿病発症を増やす可能性が否定できない報告はしばしばあり、この結果の乖離の理由として、習慣的な人工甘味料の利用が、直接の血糖・インスリンへの作用以外の機序で糖代謝に影響を与えている可能性が考えられています。 3.人工甘味料が糖代謝に影響を与える可能性 1)人工甘味料による腸内細菌叢への影響 腸内細菌叢は、近年さまざまな生活習慣病と関連することが報告されてきています。 最近人工甘味料が腸内細菌叢に変化をもたらし耐糖能障害をもたらす可能性が報告されました。 人工甘味料のひとつサッカリン(5 %サッカリン、95 %ブドウ糖)を投与されたマウスではブドウ糖を投与されたマウスとは異なった腸内細菌叢の分布を示し糖負荷試験で耐糖能異常を認めました。 この反応は抗生剤投与で改善すること、サッカリン投与マウスの腸内細菌叢やサッカリン存在下に培養された腸内細菌を無菌マウスへ移植することにより耐糖能障害を引き起こすこと、ヒトにおいてもサッカリン投与により耐糖能異常を認めたレスポンダーでは投与前後で腸内細菌叢の変化を認め、投与後の腸内細菌叢をマウスに移植することで耐糖能異常を引き起こすこと、などの理由から、サッカリンの耐糖能障害の機序として腸内細菌叢の変化が考えられました。 この研究ではサッカリンが用いられましたが、他の人工甘味料でも同様の変化が起こるかは不明です。 2)腸管での甘味感知によるインクレチン分泌、糖の吸収への影響 人工甘味料に血糖上昇効果がなくても耐糖能異常を引き起こす機序のもう一つの可能性として味覚への影響が考えられています。 本来、われわれの日常生活の中では甘味の感覚に続いて血糖が上昇することが条件付けされていますが、人工甘味料では甘味のあとに血糖上昇が起こらないため、エネルギーの恒常性が崩れ、摂食行動などに影響を与え、むしろ太りやすくなる可能性が報告されています。 人工甘味料の強い甘味に対する慣れが、甘味に対する感覚鈍麻をもたらし、より甘味に関連した糖質を多く摂取する可能性もあります。 また、本来は舌の味蕾に存在する味覚細胞が腸管にも存在することがわかり、腸管での甘味の感知がインクレチン分泌をもたらしたり、腸管でのナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT1)などの発現を介して腸管でのブドウ糖輸送に影響を与えたりすることで、糖代謝に影響を与える可能性が示唆されています。

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