大江山の歌 動詞。 古今著聞集小式部の内侍大江山品詞分解現代語訳

『十訓抄』「大江山いくのの道」の現代語訳と重要な品詞の解説2

大江山の歌 動詞

このお話のあらすじ 和泉式部は才能にあふれた歌人として知られていました。 この話が起こった当時、和泉式部は夫の転勤で丹後に引っ越しており、京都には娘の小式部内侍だけが残されていました。 ある日、小式部内侍は、歌詠みの大会(歌合)によばれました。 歌合とは即興で詠んだ和歌の優劣を競い合う文学的な遊びのことです。 有名な歌人を母にもつ小式部内侍には、周囲からの期待がかかります。 そのような状況下で小式部内侍は、定頼の中納言に「歌の名人であるお母さんに、代わりに歌を詠んでもらうために遣わした者は帰ってきましたか。 」とからかわれてしまいます。 からかわれた小式部内侍は、すばらしい歌でこれに答えます。 その時に詠まれた歌がこの「大江山いく野の道の遠ければまだふみも見ず天橋立」です。 あまりのすばらしさに返す言葉もなくなった定の頼中納言は逃げてしまいました。 そんな、すかっとするようなお話です。

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『十訓抄』「大江山」

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優れた歌を百首集めた 『小倉百人一首』は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した公家・歌人の 藤原定家(1162-1241)が選んだ私撰和歌集である。 藤原定家も藤和俊成の 『幽玄(ゆうげん)』の境地を更に突き詰めた 『有心(うしん)』を和歌に取り入れた傑出した歌人である。 『小倉百人一首』とは定家が宇都宮蓮生(宇都宮頼綱)の要請に応じて、京都嵯峨野(現・京都府京都市右京区嵯峨)にあった別荘・小倉山荘の襖の装飾のために色紙に書き付けたのが原型である。 小倉百人一首は13世紀初頭に成立したと考えられており、飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院までの優れた100人の歌を集めたこの百人一首は、『歌道の基礎知識の入門』や『色紙かるた(百人一首かるた)』としても親しまれている。 このウェブページでは、『60.小式部内侍 大江山~』の歌と現代語訳、簡単な解説を記しています。 一条天皇の中宮彰子に仕えて、若い時期から母親譲りの歌・文学の才能を開花させていたが、母・和泉式部よりも先に20代で早世してしまう悲劇に見舞われた。 この歌は、既に和歌の名人として有名だった和泉式部の娘が、64番作者の藤原定頼(ふじわらのさだより)から『どうせ母親から歌を代作して貰っているんだろう』と皮肉を言われた時に、即興で返した歌だと伝えられている。 母・和泉式部が藤原保昌(ふじわらのやすまさ)と再婚して丹後国に下向していた時に、平安京の都で歌合の会が開かれた。 その時、小式部内侍の側に代作をしてくれる母親がいないから、今回は良い歌を詠むことができないだろうという嫌味を言ってきたが、小式部内侍は当意即妙の反応でいくつもの掛詞(かけことば)を駆使して、母親への思いを込めたこの技巧性の高い和歌を見事に返したのである。 『大江山』は山城国と丹波国の境界にある山で、『いく野』は丹波国天田郡(現在の京都府福知山市)の『生野』と動詞の『行く』を掛け合わせている。 『天の橋立』は丹後国与謝郡(現在の京都府宮津市)にある日本三景のひとつに数えられる名所だが、小式部内侍は実際にその名所を訪れた事がなかったようである。 『ふみ』にも、『手紙の文(ふみ)』と『土地を踏み(ふみ)』の二つの意味が掛け合わせられている。 母親の和泉式部は、自分よりも早く死んだ娘を悼んで『和泉式部集 473』で以下の歌を詠んでいる。 などて君 むなしき空に 消えにけん あは雪だにも ふればふる世に.

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古今著聞集 大江山の歌の事について和泉式部、保昌が妻(め)にて丹後に下りけ...

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大江山 【注1】 いくの 【注2】の道 の 【注3】 遠けれ 【注4】ば まだ ふみ 【注5】も みず 【注6】 天の橋立 【注7】 と 詠みかけけり 【注8】。 思はず 【注9】に、 あさましく 【注10】て、「こはいかに、かかるやうやは ある 【注11】。 」とばかり言ひて、返歌にも 及ばず 【注12】、袖を引き放ちて、 逃げられけり 【注13】。 小式部、これより歌詠みの、世に 覚え 【注14】 出で来にけり 【注15】。 これは うちまかせて 【注16】の 理運 【注17】のこと なれ 【注18】ども、かの卿の心には、これほどの歌、 ただいま 【注19】 詠みいだすべし 【注20】とは、 知られざりけるにや 【注21】。 重要な品詞と語句の解説 語句【注】 品詞と意味 1 大江山 名詞。 山城国(京都府の南東部)にある丹波の国の生野に行くときに見える山。 2 いくの 地名。 現在の京都府福知山市生野(いくの)のこと。 掛詞になっており、「生野」と「行く野」が掛かっている。 3 の 格助詞の主格。 意味は「~が」。 「の」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 4 遠けれ ク活用の形容詞「遠し」の已然形。 5 ふみ 名詞。 手紙のこと。 掛詞になっており、「文(ふみ)」と「踏み」が掛かっている。 6 みず マ行上一段動詞「みる」の未然形+打消の助動詞「ず」の終止形。 意味は「見てない」。 7 天の橋立 名詞。 日本三景の一つで、丹後の国の名所で歌枕。 8 詠みかけけり カ行下二段動詞「詠みかく」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 意味は「詠んで返歌を求めた」。 9 思はずに ナリ活用の形容動詞「思はずなり」の連用形。 意味は「思いがけず」。 10 あさましく シク活用の形容詞「あさまし」の連用形。 意味は「驚く」。 11 ある ラ変動詞「あり」の連体形。 係助詞「やは」に呼応している。 係り結びの法則については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 12 及ばず バ行四段動詞「及ぶ」の未然形+打消の助動詞「ず」の連用形。 13 逃げられけり ガ行下二段動詞「逃ぐ」の未然形+尊敬の助動詞「らる」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 意味は「お逃げになった」。 「られ」は、定頼中納言に対する敬意。 14 覚え 名詞。 意味は「評判」。 15 出で来にけり カ変動詞「出で来」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 意味は「出てきてしまった」。 16 うちまかせて 副詞。 意味は「普通」。 17 理運 名詞。 意味は「道理にかなっていること」。 18 なれ 断定の助動詞「なり」の已然形。 19 ただいま 副詞。 意味は「今すぐ」。 20 詠みいだすべし サ行四段動詞「詠みいだす」の終止形+可能の助動詞「べし」の終止形。 意味は「詠み出すことができる」。 「べし」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 21 知られざりけるにや ラ行四段動詞「知る」の未然形+尊敬の助動詞「る」の未然形+打消の助動詞「ず」の連用形+過去の助動詞「けり」の連体形+断定の助動詞「なり」の連用形+係助詞「や」。 意味は「お分かりにならなかったのだろうか」。 「れ」は、定頼中納言に対する敬意。 「にや」の後に、「あらん」が省略されている。 「に」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 係り結びの省略については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。

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