八幡 ss。 【俺ガイル×艦これSS】八幡「艦娘?」不知火「はい」

雪ノ下「もしかして……比企谷くん?」

八幡 ss

51 ID:bIXzQL5rO 八幡(衛宮とは出会ったきっかけは同じ奉仕部の由比ヶ浜の犬が同じく奉仕部の雪ノ下の犬に轢かれかけたのを俺が助けたとこから始まった) 八幡(当時その犬を俺が助けた後菓子折り付きで見舞いに来たのがこいつだ、見舞いの理由を聞くと「俺が助けようとしたらお前が先に助けてたから、なんか申し訳なくてな」なんて頭のおかしな事をほざく変な奴だった) 八幡(「帰れ、あと二度と来んな」一目でわかった、こいつは俺の天敵だ、だから初見から拒絶してやったのに、「そうか、今日は日が悪かったんだな、また来る、ゴメンな」なんてすまなそうな顔をして帰って行った) 八幡(それからと言うもの俺が入院してる間ほぼ毎日見舞いにこいつは来た。 そのうち俺はどんなに拒絶しても無駄だと理解した、というより根負けした。 47 ID:bIXzQL5rO 八幡「違う、ていうかさ、なんで毎日お前は俺の席で弁当食うわけ?邪魔なんだけど、あと男と二人で昼メシ食うってなんの罰ゲームだよ」 士郎「なんだよ、お前が前に『一人で飯食うのは嫌だ』みたいなこと言ってたからだろ?あっ、こら勝手におかず取るな!」 八幡「ちっげぇよ!!俺は『食う相手がいないんだから仕方ねーだろ』って言ったんだよ、あぐ、ふぁふぁら、ほっはいけ」 士郎「どっかいけって言いながら絶えず俺の弁当に箸突っ込むな!」 八幡「うっへー、ふぉんなうまほうな、んぐ、弁当毎日持ってくるお前が悪い」 士郎「はぁ。 29 ID:bIXzQL5rO 八幡(奉仕部、簡単に言えばボランティアだの、お手伝いさんだの、万事屋だの、ちょっとエッチなご奉仕だの、いろいろな解釈ができるが部長兼生徒会長の雪ノ下雪乃が言うには違うんだそうだ) 八幡(部員は四名、俺、雪ノ下、由比ヶ浜、そんで衛宮だ) 八幡(初期は平塚先生がコミュ障気味な俺と雪ノ下の隔離所みたいな目的だったらしいが、それから由比ヶ浜の依頼をこなしたら由比ヶ浜が、衛宮が入ったのは、なんだっけな) 八幡(たしか平塚「すまん、衛宮、この部に入ってくれ!さすがに3人じゃ部としては認められないんだ!頼む!」藤村「ちょ!いくら平塚先生でも士郎は渡しません!いつもこき使ってるのだって大目に見てるんですからね~!」平塚「そこをなんとか!あ、ほらこの前オープンしたラーメン屋今度おごりますから!!」藤村「よ~し士郎!!ご奉仕頑張りなさい!!」) 八幡(ラーメンで売られたんだったな衛宮は…。 75 ID:T4Sy1XpXO 士郎「え?」 八幡(え?じゃねーよ、なんだよその顔は?こえーよ!) 八幡「そこまで行ったならそれはもう俺らただの高校生の出る幕じゃない、警察の仕事だ。 19 ID:T4Sy1XpXO 士郎「っ…………!!」 八幡(多分この時、衛宮の顔を見てしまったのは偶然だ、いや衛宮本人が何か声を出そうとした音は聞こえたから、おそらく全員が見たかも知れない、だけどその中でこいつの何かに気付いたのは、おそらく俺だけだった) 雪ノ下「ターゲット本人に送られるのよね?なんで遠坂さんが持っているのかしら?」 凛「…一つ前のターゲットが私だったからよ」 由比ヶ浜「え?」 士郎「!!」 八幡「あっさり、言うなよ」 凛「別に、実際の被害はゼロだしね、ほらこれ送られた私の写真、そういう話は聞いていたから、その日のうちに無防備装って公園にいたら即効で釣れたわよ」 雪ノ下「あら、ということは…お気の毒ね?」 凛「ええ、ボッコボコのギッタンギッタンのボロクソの腐れ雑巾みたいになるまでしたわよ?」 八幡(いや、なんで二人して満面の笑顔だよ!てか俺の中のお嬢様とか女の子のイメージがコナゴナになっていくんですが、ねぇ、何したの、何されたの!?) 士郎「そうか…」 凛「だけどね、私がバカどもをボコボコにしてる間ね、多分数人に逃げられちゃったのよ」 由比ヶ浜「多分?」 凛「多分ね、だから私の学校を獲物に絞ってるのはわかったから、あとは目ぼしいレベルの高い女子のポストをしばらく張ってただけ、そしたら雪ノ下さんがターゲットになっちゃったってわけよ。 78 ID:T4Sy1XpXO 士郎「なぁ、八幡進路決めたか?」 八幡「んあ?あぁ、とりあえず近くの大学かな、その後専業主夫で紐ルートだ」 士郎「専業主夫になるくらいならまず俺か雪乃くらい料理できないとな、捨てられるぞ?」 八幡「うぐっ、そ、そーいうお前はどうなんだよ!?法学部からの警官だっけか?」 士郎「…. そうだな、うんそういう道を目指そうと思ってる」 八幡(……. だから、なんなんだよその顔は、なんで見てるこっちが不安にならなくちゃいけないんだ?) 八幡(あの依頼から一週間と少しが経過した、俺はあの日以降、こうして衛宮の細かい表情を窺う日々を送っている) 八幡(別に雪ノ下の身が心配じゃないわけじゃない、ただ、ここ一週間夜中に雪ノ下を一人で出歩かせても全く釣れないのだ、遠坂の話だとあちらも臆病になっているとのこと、おそらくこちらの警戒が緩くなった期間に一気に襲いかかると予想していた) 八幡(だから暇な脳みそをこうして目の前のハイレベル専業主夫の分析に使用しているわけである) 八幡「てかお前だってなろうと思えば専業主夫なれるだろ、料理洗濯掃除完璧じゃん」 士郎「いや、そーいう、家でじっとしてるの苦手だから俺」 八幡(…やっぱりだ、おそらく衛宮が『その仕草』つまり俺がなぜか不安になる仕草をするのは、おそらく平穏だとか、幸福な選択肢を選ぶ瞬間だと思う) 八幡(『その仕草』がなぜか俺を不安にさせるだけで、具体的になぜかはわからないが) 士郎「どうした?最近俺を凝視したまま固まってばかりな気がするが?」 八幡「…. 65 ID:T4Sy1XpXO 三浦「…」 葉山「なぁ、優美子?今度どこかみんなで行かないか?」 戸部「おっ!?隼人くんってばだいたーん??それってデートのお・さ・そ・い!?」 海老名「こら、そんな茶化すと怒るよ~?」 八幡(他愛の無い会話に見えるが、実際は出入り口の無い砦の入り口を探して必死に探索を続けてるのだろう。 もしくは死人を生き返らせる作業に没頭する科学者集団か?) 八幡(USBが学校に送られてから2週間たった、今日になってようやく三浦が学校に登校してきた、予想通りというか、三浦はやはり変わり果てていた、髪は手入れが行き届いておらず、化粧のノリも男の俺から見ても悪い) 八幡(何より変わっているのは身体中の至る箇所に貼られたガーゼや包帯からはみ出ている切り傷や痣である、右目に大きく貼られたガーゼの下から一本の大きな赤い傷痕も見える、葉山が言うには眼自体に被害は無いそうだ) 八幡(さすがに俺も他のクラスメートも空気を読んだのか昼休みは葉山達に任せて教室を出た、俺と衛宮が屋上にいるのはそのためだった) 士郎「…っ!」 八幡「どうしたんだよ衛宮、なんでお前がそんな顔してんだよ?」 士郎「俺が、俺が…」 八幡「お前がどうのできた問題じゃねーよ、ほっとけ」 士郎「いや違う、俺があの時あいつらを気絶させないで話を聞き出していれば!」 八幡「だから、それでも無駄だって、遠坂から聞いただろ、あいつらはただ口車に乗せられた奴らだった。 尋問してたとしても何も出てきやしねーよ」 士郎「…けど!」 八幡「けども、糞も最初から防げなかったんだって、そもそも前提からして『写真を送りつけてから犯行に及ぶ』なんてルール、犯人側が守る必要無いからな」 士郎「……」 八幡「どうしたんだよ、いきなり立ち上っ、ああ、三浦に直接聞いても無駄だぞ?犯人は三浦に目隠ししたあげく自分たちは被り物に手袋だ、それ以前に本人がキツイだろうからやめてやれ」 士郎「…やけに詳しいな八幡」 八幡「うちの学校の教師のうち誰かが動画サイトに流してる、いくら消しても保存した誰かがまたアップしてきりが無いんだそうだ。 15 ID:T4Sy1XpXO 八幡「ん?どした?弁当のハンバーグを取ったのは1限の休み時間に来たワカメで、卵焼きとハムカツは3限の休み時間に三浦が取ってたぞ?」 士郎「いや、おかずは毎日盗難にあってるから今さらどうでも良い、というより三浦が取っていったのか…」 八幡「んで?どうしたんだ?」 士郎「話の流れがさ、不自然じゃないか?」 八幡「は?不自然て言うと?」 士郎「だからさ、不自然なんだよ、あくまで雪ノ下を狙うのが囮で、本命は三浦だった、ここまでは良い」 八幡「?…………ああ、その後か?」 士郎「そう、遠坂は家系由来のウッカリ者だがここまで簡単なミスはしない」 八幡「『犯人グループは雪ノ下をターゲットに設定した、けど二人目、あるいは三人目複数のターゲットを新たに同時に設定するかもしれない』だから少なくとも目ぼしい女子のポストや家の巡回はしてるはずだ。 05 ID:T4Sy1XpXO 八幡(…話が進んだのは三週間後だった) 八幡(その間、写真が送付されることも、中高生が襲われるなんて事件も無かった) 八幡(三浦もだんだんと普段の調子を取り戻し、遠坂が言うにはあっちも目立ちすぎたから控えてるんだろうと推測していた) 八幡(だが、一つだけ異常があるとすれば衛宮がここ一週間ほど学校を休んでいることだろう、衛宮の家に電話してもセイバーちゃんが言うには「家にも帰ってきてなくて、私も探してはいるのですが」ということらしい) 八幡(それから気になる話を雪ノ下が、言っていた、どうも最近捕まった近隣の暴力団の一人が気になる話をしていたらしい) 雪ノ下「なんでも、その男、銃器を密輸して売りさばくことをしていたのだけど、最近違法な動画を取って売らせる小間使い?下っ端?ともかく末端の大学のサークルのメンバーが全身血だらけにして所持金を全部渡すから、いえ、それどころか金を借りてでも払うからありったけの武器をください。 75 ID:T4Sy1XpXO 八幡(電話で衛宮が言うには、小町とあったのは小町の塾の帰りだという) 八幡(以前に衛宮がウチに遊びに来た時小町が料理で勝負を挑んだわけだが) 八幡(結果はことごとく惨敗、いまだ中学に伝説を残す男に最初から勝てるわけないんだが…. 99 ID:T4Sy1XpXO 「助けて、助けてください!!ごめんなさいゴメンナザイ!!」 八幡「な、なんだよあ、あんたな、何に謝ってんだよ!!さ、さっさと小町、い、いもうと返せよ!」 八幡(ああ…) 後ろから足音が聞こえた。 「あ、あんたあいつの知り合いなのか!?そんなんだな!?たのむ、いやお願いします!!こいつも返す!なんでもする!!お金だって払う!!お願いします!!お願いします!!」 八幡「だ、だから、あんたらが誘拐犯なんだろ!?速く妹返せよ!?い、いったい何に怯えてんだよ!!?」 八幡(違う、違う、違う、違う違う断じてあいつはこんなことしない) だんだんと近くなってくる、上の階で銃を錯乱して乱射している音よりもはるかに強く。 「ごめんなさい許してくださいこれしか無かったんです!!お願いします、あんたあいつの知り合いだってなら、あ、あいつを…!」 八幡「だから!!お前らが返せば終わる話だろうが!!速く返して勝手に逃げろよ!!」 八幡(俺も泣いていた、解るのだ理解できるのだ、今から俺の背後からくる男からは逃げられないと) 足音が俺のすぐ後ろで止まった。 「あ、あのば、バケモノを!!」 士郎「俺のことか?」 自然な動作でスマホを奪われた、相手の呼吸が止まる。 士郎「すぐそっちに行く、その子に手を出してみろ、確実に[ピーーー]ぞ!」 電話を強引に切る。 熱い、衛宮は熱い、思えば奉仕部で活動してる時も熱かった、それは人の熱さだと思っていた。 だからそれは違うと今ならわかる、これは機械の熱だ。 士郎「ごめんな、八幡、場所がわからなかったからどうしてもお前に聞かないとわからなかったからさ」 いつもと何も変わらない。 眼差しも表情も。 八幡「お、おい、衛宮は知らないだろうがあっちは銃をヤクザから買ったんだ、だからお前じゃ無理だ、絶対に勝てないし、死ぬ!」 士郎「大丈夫だって、小町ちゃんを助けてくるだけだ」 衛宮の身体を見る、全身に隈なく痣や、切創、さらには 八幡「じ、銃で撃たれたのか?」 士郎「少しだけな」 なんで笑ってるんだ?これはお前にとって笑うべきことか? 八幡「む、無理だってあいつら、まだ、何十人もいるかもしれないんだぞ!?」 士郎「そうだな」 八幡「階段上がってっていきなり囲まれて撃たれるかも、そしたら死ぬんだぞ!?」 士郎「死ぬな、間違いなく」 八幡「し、死ぬってどういうことか解ってるのかよ!?確実に殺されるからな!?あいつらよくわかんないけど錯乱してるから!お前なんかが行っても死人が増えるだけで…!!」 士郎「うん、死ぬことはわかるんだが、よくわからないことがあるんだが、教えてくれるか?」 ああ、理解したくない理解できない。 16 ID:T4Sy1XpXO 八幡(……何分経っただろう、あいつが上の階に上がって何分経っただろう) 八幡(最初に響いた音は既に無い、おそらく勝ったのだろう、アレが負けるわけが無い) 八幡(そもそも前提からして違う、アレは人じゃ無い) 八幡(人間は生きることを目的に幸せを定義する、そのために金を稼ぎ、コミュニティに入ったり、あるいは金を使い、孤独になろうとする) 八幡(ようは生きやすくなるように調節するんだ) 八幡(だからアレは違う、アレは死に向かうように調節してる) 八幡(友達を作るのも、食事を作るのも、奉仕部で活動するのも、俺と会話するのさえ、ホントの所は感情をほとんど動かしてなかったんじゃないだろうか?) 八幡(あの時俺が不安だったのはそれだ) 八幡(今まで『人間』として接してきた何かが、実は全く違う何かだったような、例えばそう) 八幡(人のフリをしながら自壊を求める機械の怪物とか) 八幡「あっ」 気づいたら『衛宮士郎』は全身に傷を負いながら寝ている小町を抱えて降りてきていた。 士郎「わりっ、何もされて無かったようだけど、巻き込んで悪かった」 八幡「………」 士郎「八幡、お前の方は大丈夫か?」 八幡「……」 士郎「八幡?っ!まさかお前何かされたんじゃ!?」 八幡「あっ、ああぁぁぁぁぁ!!」 士郎「えっ!?」 『衛宮士郎』が手を引く、今の俺はどんな表情でコレを見ているんだろうか? 怖がっているだろうか? それとも、妹を守るために威嚇でもしているのだろうか? あるいは、裏切られたと思って、怒って、泣いているんだろうか? だって今まで一度だって声に出していったことは無かったけどアイツを 『親友』 だと比企谷八幡は信じていたんだから。 13 ID:T4Sy1XpXO 八幡(気がついたらアレは消えていた) 八幡(俺はそのまま小町を背負って家に帰った。 44 ID:T4Sy1XpXO タンッ と音がした、そういえば既に桜の季節だったか? 弓道場に桜の花びらが舞う中、その男子生徒は言った。 46 ID:T4Sy1XpXO 八幡「……は?いや、ちょっと待て、慎二お前妄想癖でもあったか?いやいやナイナイ、あいつとは初めから他人だったし」 慎二「はぁ?あんだけ一緒にいて柳洞や僕との時間を割いてもお前と一緒にいたのに、 親しくない関係なわけないでしょ?」 八幡「いや、なんだよ、それ?なんで俺と衛宮が、まるで、その、友達だったみたいな話になってるわけ?」 慎二「…はぁ、お前、ぼっち拗らせすぎて頭おかしくなってんじゃねーの?僕にはそんなものいないけどさぁ? 一緒に飯食ったり、遊びに行ったり、勉強したり、話したり、笑ったり、助け合ったり?」 慎二「そーいうのが友達とかそー言うんじゃないのか?」 八幡「え…?」 慎二「えっ、じゃねーよ、僕にここまで言わせてなんでわからないんだよ!? あー、もうメンドクセェ!!」 慎二「あのな?衛宮がいつか言ってたよ、『比企谷は友達がいなくて寂しくて、それで一人ぼっちは嫌だ、みたいなこと言ってたから俺が助ける、それがあの時、俺の代わりに助けたお礼だ』とかなんとかね!」 慎二「意味わかんねーし、頭打っただろこいつとか思ったけどさぁ!? あー、そうだよ偽物だよ、お前と衛宮の友情は丸っきり偽物だよ!衛宮が意図的に作為的に友達になろうとしたんだから偽物しかないよなぁ!!」 八幡「……っ!」 八幡(あれ?なんだこれ?目眩か?なんだこれなんだこれなんで前向けないんだよ?!) 慎二「けどさぁ!?じゃあお前がこの2年間一緒にくだらねぇこと言い合って助け合ったのは軽い偽物なんかよ!?」 八幡(偽物だ、偽物だ、偽物だ、偽物でしか無いんだ!あいつに本物は無い!) 慎二「あのバカが原因で妹をパクられたんだっけ?お前の言う偽物はこういう時無視して見捨てる奴じゃないのかよ?!」 八幡(そうだ、見捨てる、どいつもこいつも俺を見捨ててきた、そうだ、だから、でも、あいつは?どうした?) 慎二「見捨てなかったんだろうが!?全身傷だらけでも見捨てなかったんだろうが!!それでもお前はあのバカが偽物だって言うのか!!?」 八幡「うるっせぇよ!!そんなこととっくの昔にわかってんだよ!!だから俺とあいつの偽物(ホンモノ)に触んじゃねーよ!!この赤ワカメ!!!」 体が自然と走り出していた、目の前で羞恥で真っ赤になった慎二を置き去りに俺はまっすぐ校舎を目指す。 79 ID:T4Sy1XpXO 八幡「ぜぇ、ぜぇ、はぁはぁ」 呼吸がキツイ、なんでこんなに汗かいてんだ俺? 夕日が差し込む廊下にたたずみ俺はドアに手をかける あれ?これ、こんなに重かったか? ゆっくりとゆっくりとドアを開く。 すると 士郎「おー、どうした八幡?そんなに汗かいて?」 あいつがいた、全くいつも通りの顔で何やら工具箱を開けて色々と学校の機材を修理してる 八幡「なにしてんだよ?」 士郎「ん?ああ、平塚先生と藤ねぇが飲み会の会場決めで肉弾戦を職員室内で繰り広げてな、おかげでここにあるの全部修理依頼だ」 八幡「雪ノ下と由比ヶ浜は?」 士郎「部品を買いに電気屋にな、今からなら間に合うだろ」 八幡「そ、そか」 そのままいつもの定位置に辿り着き、読書をしようとする。 だがあいにくと鞄を弓道場に忘れてきたようだ。 八幡「っ!ぼっち専用防護結界が展開不能…っだと!?」 士郎「いや、手伝ってくれよ、とりあえず、そこの黒いケーブル取ってくれ」 八幡「あ?こっちの?」 士郎「いや、それより細いの、あぁ、それだ」 そのまま衛宮のペースに流され、部品を手渡すだけの存在になりかけた時にハッと目的を思い出す。 いや、いかんだろ。 大丈夫だ、たった数秒言うだけだ、恐れることは無い! 八幡「あ、あのさぁ、え、衛宮!?」 士郎「んどうした?あ、ちょっとそこのネジ頼む」 八幡「こ、この前は悪かった、あと最近無視してすまん!こ、今度め、飯食いに行こう」 ピタっと、衛宮の動きが止まった。 一瞬世界が止まって自分が魔法少女かスタンド使いになったのかと錯覚する。 士郎「ど、どうした八幡頭打ったか?どこだ!?見せてみろ!?」 八幡「いたっ!ち、ちげーよ、普通に謝ってるだけだっての!」 士郎「いや、そのお前って追い詰められないと謝らないし、ましてや自分から飯食いに行こうとか、大丈夫か?なにか洗脳とか暗示とかされてるんじゃ?」 八幡「…ちげーよバーカ、その、前にお前と友情?はなんか本物が欲しいって言ったじゃん?」 士郎「……?そんな話したか?」 八幡「した!絶対にしたからな!?んで!!なんか、そのお前の言ってた偽物でも良いというか、友情に偽物も本物も無かったと言うか…、そのだな」 士郎「……とりあえず八幡と俺の知り合い誘ってどこか食いに行くか?」 八幡「ちがっ、だから、俺はその本物っていうか、偽物のダチと一緒に食いに行きたいのであって、だから」 士郎「なんだ、知らなかったのか?お前のダチは意外と多いんだぞ?八幡」 まぁ、なんていうか、その時ウジウジ下を向きながら話してた俺はなんとなく顔を上げた。 vip2ch.

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『俺ガイル』主人公、比企谷八幡を描いたおすすめSS・二次小説作品まとめ【随時更新】

八幡 ss

雪乃「起きなさい、比企谷くん」 八幡「……」スー、スー 雪乃「……寝顔は意外とまともなのよね」 八幡「……」スー、スー 雪乃「はあ。 ……起きなさい、比企谷君。 朝よ」ペシン 八幡「……ん?んう」 雪乃「起きたかしら?」 八幡「……お前今デコピンした?」ボー 雪乃「ええ。 あなたがあまりに起きないから。 もう九時よ」 八幡「おう。 ……なあ、俺、三限の日は十二時まで寝てたいって前に言わなかったか?」 雪乃「言ったわね。 そしてそれは即却下したわ」 八幡「だったけか」 雪乃「ええ」 八幡「……おはよう、雪ノ下」 雪乃「おはよう、比企谷くん」 八幡「顔洗ってくる」テクテク 雪乃「はい」 シャー、ジャバジャバ 八幡「……」フキフキ 八幡(。 彼女とこんなのような生活を続けて、もう一年近くになる 八幡(同じ大学の別の学部に入学した俺達 八幡(大学ってのは、同じキャンパスであっても、学部学科が違えば、なかなか知り合いと顔を合わさないもんだ 八幡(ただ、俺と雪ノ下は住んでるアパートが隣同士だった。 まあ、雪ノ下のはアパートというよりマンションだが 八幡(そこで入学してしばらく経ったある日、事件が起きた 八幡(雪ノ下にストーカーが出たんだ 八幡(少し遅れて気づいた俺は、何かを考える前に走って、雪ノ下の家に向かった 八幡(インターホンを鳴らして。 玄関越しに聞こえたのは、とても怯えて憔悴しきった声だった 八幡(そして問題解決に向けて、俺は動き出した 八幡(その時に取ったいくつかの対策の一つとして、雪ノ下が俺の家に。 俺が雪ノ下の家に泊まった。 俺が現行犯で捕まえるために 八幡(以来、犯人を警察に突き出し、事件が解決した後も。 雪ノ下はなにかとうちに来るようになった 八幡(どうにも恩返しがしたかったようなので。 雪ノ下が満足するまでの間、しばらくは放っておこうと決めたのだが 雪乃「比企谷くん。 いつまで顔を洗っているの。 二人ともこたつに入ってコーヒーをすすりながら 八幡「お前、今日何限だったっけ」 雪乃「三限と、五限」 八幡「ふうん。 お前って講義と講義の間の時間、何してんの」 雪乃「読書とか、自習よ。 高校の時と変わらないわ」 八幡「相変わらずだな」 雪乃「あなたも似たようなものでしょう」 八幡「まあ、否定はしない。 でも今はたまに男とつるんでるよ」 八幡(男と言っても、親交があるのは一人だけだけど 雪乃「へえ」 八幡「何その顔」 雪乃「人間が心底驚いた時、きっとこんな顔よ」 八幡「お前な……。 俺だって、一人の時間の方が好きってだけで、別に友だち嫌いってわけじゃないからな」 雪乃「ええ、その友達ができなかっただけなのよね。 だから余計に驚いてるのよ」 八幡「あっそ。 お前、自分の言葉が結構ひどいこと知ってる?」 雪乃「さあ。 ……でも、よかったわね」 八幡(そう言ってほほ笑む雪ノ下は、意外とほんとうに嬉しそうだった 八幡「まあな。 あ、そうだ雪ノ下。 俺今日晩飯いらねえ」 雪乃「え?……いえ、別に今日も作るなんて言ってないでしょうまだ」 八幡「でも言っとかないと後から文句言われそうだしな」 雪乃「それで、理由は?」 八幡「明日、ゼミの発表でな。 準備しないといけないから、大学から何時に帰るか分からん」 雪乃「そう。 また明日」 八幡「おう。 ……あ、そうだ雪ノ下」 雪乃「何?」 八幡「朝飯、いつもさんきゅな。 美味いぞ」 雪乃「そ、そう。 じゃあまたね比企谷くんちゃんと講義受けるのよ」スタスタ 八幡「母ちゃんかよお前は。 ほいよ、じゃあまた」 雪乃(自分でも、早口で、顔が赤かったのが分かった。 あの男は、たまに卑怯。 いつも卑怯だけど、ああいうのは本当に卑怯だ スタスタ 雪乃(意図せずに顔が緩むから、できるだけやめてほしい。 ハッチはまだ、例のあの子と付き合ってないの?」 八幡カタカタ 男「そうなんだ。 なんで?」 八幡「んー」カタカタ 男「ハッチ、パソコンの世界に入りすぎ。 今は恋バナしよーぜー」 八幡「お前、先週終わらせたからってうぜえ。 俺は発表明日なんだよ」クル 男「まーまー。 コーヒー入れたからさ。 ちょっと休憩すべき」 八幡「ちゃんと砂糖入れたか?」 男「入れた入れた、たっぷりね」 八幡「っそ」ズズズ 男「それで、例の雪ノ下さんの話」 八幡(目の前でニコニコしている熊みたいな体のこの男は、ゼミの同期 八幡(基本一人でいることの多い奴なのだが、話してみると朗らかで、穏やかな奴だ 八幡(ある意味、俺が初めて獲得した貴重な同性の友人。 だって戸塚は天使で、は知り合いだしな 八幡(ただ、ケーキ作りが趣味で、好きな話は恋バナというのがたまに傷だが 八幡「別に、付き合うとか付き合わないとか、そういう対象じゃない。 だいたい、見たことあんだろ。 釣り合わないんだよ」 八幡(色んな意味で、な。 きっと、雪ノ下もそう思ってるだろう 男「ふうん?でも、はしてる」 八幡「それだって、あいつが義理人情でやってるだけだ。 別に色っぽいことなんか一つもない」 男「ハッチがそう言うなら、本当なんだろうね」 八幡「そうだよ。 勘ぐるな、めんどくさい」 男「はは、ごめんごめん。 面白いから」 八幡「なにがだよ」 男「なんでもないよ」 男 多分君は気づいてないだろうけど、この話をしてる時の君の表情って、たまに照れたように唇を尖らせる 男 それが、面白いんだ。 見てて楽しい 男「まあ、ハッチのそういうところ、結構すきだよって話」 八幡「……お前、ホモじゃねえだろうな。 俺、男は戸塚以外認めねえぞ」 男「違うよー。 僕、彼女いるし」 八幡「けっ、知ってるよ。 そら、休憩おわり。 傍には、読みかけらしい本が置いてある 八幡「いい匂いするな……ああ」 八幡(台所のコンロの上には、とん汁とおでんの入った鍋がそれぞれ置いてあった。 冷蔵庫には書置きが貼ってある 雪乃『準備、お疲れ様です。 とん汁とおでんは温めなおして食べてください。 冷蔵庫にはサラダが入ってます。 食べた食器は流しに置いといてください』 八幡(こいつ、手紙だと敬語になるんだよな…… 八幡(なんだろう。 今、俺が感じているこの気持ち。 これを言葉にしたらなんて言うのか、俺は知ってる 八幡(でもその気持ちは、今までずっと、俺を苦しめるものでしかなかった。 俺のを量産するものでしかなかった 八幡(今回も、そうなのだろうか。 それとも、違うのだろうか 八幡(まあ、どう転ぶのかはまだ分からないが 八幡(いつか、雪ノ下に伝えるときが来るのだろうか。 この気持ちを 八幡(とりあえず今は。 目の前のご飯を頂こう 八幡「……いただきます」 八幡(彼女を起こさないようにそっと声をかけて、俺はコンロに火をかけた 終 元スレ 雪乃「起きなさい、比企谷くん」八幡「……」スー、スー.

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【俺ガイル×Fate】八幡「本物がホスィ」士郎「偽物でもいいだろ?」【クロスオーバーSS】

八幡 ss

51 ID:bIXzQL5rO 八幡(衛宮とは出会ったきっかけは同じ奉仕部の由比ヶ浜の犬が同じく奉仕部の雪ノ下の犬に轢かれかけたのを俺が助けたとこから始まった) 八幡(当時その犬を俺が助けた後菓子折り付きで見舞いに来たのがこいつだ、見舞いの理由を聞くと「俺が助けようとしたらお前が先に助けてたから、なんか申し訳なくてな」なんて頭のおかしな事をほざく変な奴だった) 八幡(「帰れ、あと二度と来んな」一目でわかった、こいつは俺の天敵だ、だから初見から拒絶してやったのに、「そうか、今日は日が悪かったんだな、また来る、ゴメンな」なんてすまなそうな顔をして帰って行った) 八幡(それからと言うもの俺が入院してる間ほぼ毎日見舞いにこいつは来た。 そのうち俺はどんなに拒絶しても無駄だと理解した、というより根負けした。 47 ID:bIXzQL5rO 八幡「違う、ていうかさ、なんで毎日お前は俺の席で弁当食うわけ?邪魔なんだけど、あと男と二人で昼メシ食うってなんの罰ゲームだよ」 士郎「なんだよ、お前が前に『一人で飯食うのは嫌だ』みたいなこと言ってたからだろ?あっ、こら勝手におかず取るな!」 八幡「ちっげぇよ!!俺は『食う相手がいないんだから仕方ねーだろ』って言ったんだよ、あぐ、ふぁふぁら、ほっはいけ」 士郎「どっかいけって言いながら絶えず俺の弁当に箸突っ込むな!」 八幡「うっへー、ふぉんなうまほうな、んぐ、弁当毎日持ってくるお前が悪い」 士郎「はぁ。 29 ID:bIXzQL5rO 八幡(奉仕部、簡単に言えばボランティアだの、お手伝いさんだの、万事屋だの、ちょっとエッチなご奉仕だの、いろいろな解釈ができるが部長兼生徒会長の雪ノ下雪乃が言うには違うんだそうだ) 八幡(部員は四名、俺、雪ノ下、由比ヶ浜、そんで衛宮だ) 八幡(初期は平塚先生がコミュ障気味な俺と雪ノ下の隔離所みたいな目的だったらしいが、それから由比ヶ浜の依頼をこなしたら由比ヶ浜が、衛宮が入ったのは、なんだっけな) 八幡(たしか平塚「すまん、衛宮、この部に入ってくれ!さすがに3人じゃ部としては認められないんだ!頼む!」藤村「ちょ!いくら平塚先生でも士郎は渡しません!いつもこき使ってるのだって大目に見てるんですからね~!」平塚「そこをなんとか!あ、ほらこの前オープンしたラーメン屋今度おごりますから!!」藤村「よ~し士郎!!ご奉仕頑張りなさい!!」) 八幡(ラーメンで売られたんだったな衛宮は…。 75 ID:T4Sy1XpXO 士郎「え?」 八幡(え?じゃねーよ、なんだよその顔は?こえーよ!) 八幡「そこまで行ったならそれはもう俺らただの高校生の出る幕じゃない、警察の仕事だ。 19 ID:T4Sy1XpXO 士郎「っ…………!!」 八幡(多分この時、衛宮の顔を見てしまったのは偶然だ、いや衛宮本人が何か声を出そうとした音は聞こえたから、おそらく全員が見たかも知れない、だけどその中でこいつの何かに気付いたのは、おそらく俺だけだった) 雪ノ下「ターゲット本人に送られるのよね?なんで遠坂さんが持っているのかしら?」 凛「…一つ前のターゲットが私だったからよ」 由比ヶ浜「え?」 士郎「!!」 八幡「あっさり、言うなよ」 凛「別に、実際の被害はゼロだしね、ほらこれ送られた私の写真、そういう話は聞いていたから、その日のうちに無防備装って公園にいたら即効で釣れたわよ」 雪ノ下「あら、ということは…お気の毒ね?」 凛「ええ、ボッコボコのギッタンギッタンのボロクソの腐れ雑巾みたいになるまでしたわよ?」 八幡(いや、なんで二人して満面の笑顔だよ!てか俺の中のお嬢様とか女の子のイメージがコナゴナになっていくんですが、ねぇ、何したの、何されたの!?) 士郎「そうか…」 凛「だけどね、私がバカどもをボコボコにしてる間ね、多分数人に逃げられちゃったのよ」 由比ヶ浜「多分?」 凛「多分ね、だから私の学校を獲物に絞ってるのはわかったから、あとは目ぼしいレベルの高い女子のポストをしばらく張ってただけ、そしたら雪ノ下さんがターゲットになっちゃったってわけよ。 78 ID:T4Sy1XpXO 士郎「なぁ、八幡進路決めたか?」 八幡「んあ?あぁ、とりあえず近くの大学かな、その後専業主夫で紐ルートだ」 士郎「専業主夫になるくらいならまず俺か雪乃くらい料理できないとな、捨てられるぞ?」 八幡「うぐっ、そ、そーいうお前はどうなんだよ!?法学部からの警官だっけか?」 士郎「…. そうだな、うんそういう道を目指そうと思ってる」 八幡(……. だから、なんなんだよその顔は、なんで見てるこっちが不安にならなくちゃいけないんだ?) 八幡(あの依頼から一週間と少しが経過した、俺はあの日以降、こうして衛宮の細かい表情を窺う日々を送っている) 八幡(別に雪ノ下の身が心配じゃないわけじゃない、ただ、ここ一週間夜中に雪ノ下を一人で出歩かせても全く釣れないのだ、遠坂の話だとあちらも臆病になっているとのこと、おそらくこちらの警戒が緩くなった期間に一気に襲いかかると予想していた) 八幡(だから暇な脳みそをこうして目の前のハイレベル専業主夫の分析に使用しているわけである) 八幡「てかお前だってなろうと思えば専業主夫なれるだろ、料理洗濯掃除完璧じゃん」 士郎「いや、そーいう、家でじっとしてるの苦手だから俺」 八幡(…やっぱりだ、おそらく衛宮が『その仕草』つまり俺がなぜか不安になる仕草をするのは、おそらく平穏だとか、幸福な選択肢を選ぶ瞬間だと思う) 八幡(『その仕草』がなぜか俺を不安にさせるだけで、具体的になぜかはわからないが) 士郎「どうした?最近俺を凝視したまま固まってばかりな気がするが?」 八幡「…. 65 ID:T4Sy1XpXO 三浦「…」 葉山「なぁ、優美子?今度どこかみんなで行かないか?」 戸部「おっ!?隼人くんってばだいたーん??それってデートのお・さ・そ・い!?」 海老名「こら、そんな茶化すと怒るよ~?」 八幡(他愛の無い会話に見えるが、実際は出入り口の無い砦の入り口を探して必死に探索を続けてるのだろう。 もしくは死人を生き返らせる作業に没頭する科学者集団か?) 八幡(USBが学校に送られてから2週間たった、今日になってようやく三浦が学校に登校してきた、予想通りというか、三浦はやはり変わり果てていた、髪は手入れが行き届いておらず、化粧のノリも男の俺から見ても悪い) 八幡(何より変わっているのは身体中の至る箇所に貼られたガーゼや包帯からはみ出ている切り傷や痣である、右目に大きく貼られたガーゼの下から一本の大きな赤い傷痕も見える、葉山が言うには眼自体に被害は無いそうだ) 八幡(さすがに俺も他のクラスメートも空気を読んだのか昼休みは葉山達に任せて教室を出た、俺と衛宮が屋上にいるのはそのためだった) 士郎「…っ!」 八幡「どうしたんだよ衛宮、なんでお前がそんな顔してんだよ?」 士郎「俺が、俺が…」 八幡「お前がどうのできた問題じゃねーよ、ほっとけ」 士郎「いや違う、俺があの時あいつらを気絶させないで話を聞き出していれば!」 八幡「だから、それでも無駄だって、遠坂から聞いただろ、あいつらはただ口車に乗せられた奴らだった。 尋問してたとしても何も出てきやしねーよ」 士郎「…けど!」 八幡「けども、糞も最初から防げなかったんだって、そもそも前提からして『写真を送りつけてから犯行に及ぶ』なんてルール、犯人側が守る必要無いからな」 士郎「……」 八幡「どうしたんだよ、いきなり立ち上っ、ああ、三浦に直接聞いても無駄だぞ?犯人は三浦に目隠ししたあげく自分たちは被り物に手袋だ、それ以前に本人がキツイだろうからやめてやれ」 士郎「…やけに詳しいな八幡」 八幡「うちの学校の教師のうち誰かが動画サイトに流してる、いくら消しても保存した誰かがまたアップしてきりが無いんだそうだ。 15 ID:T4Sy1XpXO 八幡「ん?どした?弁当のハンバーグを取ったのは1限の休み時間に来たワカメで、卵焼きとハムカツは3限の休み時間に三浦が取ってたぞ?」 士郎「いや、おかずは毎日盗難にあってるから今さらどうでも良い、というより三浦が取っていったのか…」 八幡「んで?どうしたんだ?」 士郎「話の流れがさ、不自然じゃないか?」 八幡「は?不自然て言うと?」 士郎「だからさ、不自然なんだよ、あくまで雪ノ下を狙うのが囮で、本命は三浦だった、ここまでは良い」 八幡「?…………ああ、その後か?」 士郎「そう、遠坂は家系由来のウッカリ者だがここまで簡単なミスはしない」 八幡「『犯人グループは雪ノ下をターゲットに設定した、けど二人目、あるいは三人目複数のターゲットを新たに同時に設定するかもしれない』だから少なくとも目ぼしい女子のポストや家の巡回はしてるはずだ。 05 ID:T4Sy1XpXO 八幡(…話が進んだのは三週間後だった) 八幡(その間、写真が送付されることも、中高生が襲われるなんて事件も無かった) 八幡(三浦もだんだんと普段の調子を取り戻し、遠坂が言うにはあっちも目立ちすぎたから控えてるんだろうと推測していた) 八幡(だが、一つだけ異常があるとすれば衛宮がここ一週間ほど学校を休んでいることだろう、衛宮の家に電話してもセイバーちゃんが言うには「家にも帰ってきてなくて、私も探してはいるのですが」ということらしい) 八幡(それから気になる話を雪ノ下が、言っていた、どうも最近捕まった近隣の暴力団の一人が気になる話をしていたらしい) 雪ノ下「なんでも、その男、銃器を密輸して売りさばくことをしていたのだけど、最近違法な動画を取って売らせる小間使い?下っ端?ともかく末端の大学のサークルのメンバーが全身血だらけにして所持金を全部渡すから、いえ、それどころか金を借りてでも払うからありったけの武器をください。 75 ID:T4Sy1XpXO 八幡(電話で衛宮が言うには、小町とあったのは小町の塾の帰りだという) 八幡(以前に衛宮がウチに遊びに来た時小町が料理で勝負を挑んだわけだが) 八幡(結果はことごとく惨敗、いまだ中学に伝説を残す男に最初から勝てるわけないんだが…. 99 ID:T4Sy1XpXO 「助けて、助けてください!!ごめんなさいゴメンナザイ!!」 八幡「な、なんだよあ、あんたな、何に謝ってんだよ!!さ、さっさと小町、い、いもうと返せよ!」 八幡(ああ…) 後ろから足音が聞こえた。 「あ、あんたあいつの知り合いなのか!?そんなんだな!?たのむ、いやお願いします!!こいつも返す!なんでもする!!お金だって払う!!お願いします!!お願いします!!」 八幡「だ、だから、あんたらが誘拐犯なんだろ!?速く妹返せよ!?い、いったい何に怯えてんだよ!!?」 八幡(違う、違う、違う、違う違う断じてあいつはこんなことしない) だんだんと近くなってくる、上の階で銃を錯乱して乱射している音よりもはるかに強く。 「ごめんなさい許してくださいこれしか無かったんです!!お願いします、あんたあいつの知り合いだってなら、あ、あいつを…!」 八幡「だから!!お前らが返せば終わる話だろうが!!速く返して勝手に逃げろよ!!」 八幡(俺も泣いていた、解るのだ理解できるのだ、今から俺の背後からくる男からは逃げられないと) 足音が俺のすぐ後ろで止まった。 「あ、あのば、バケモノを!!」 士郎「俺のことか?」 自然な動作でスマホを奪われた、相手の呼吸が止まる。 士郎「すぐそっちに行く、その子に手を出してみろ、確実に[ピーーー]ぞ!」 電話を強引に切る。 熱い、衛宮は熱い、思えば奉仕部で活動してる時も熱かった、それは人の熱さだと思っていた。 だからそれは違うと今ならわかる、これは機械の熱だ。 士郎「ごめんな、八幡、場所がわからなかったからどうしてもお前に聞かないとわからなかったからさ」 いつもと何も変わらない。 眼差しも表情も。 八幡「お、おい、衛宮は知らないだろうがあっちは銃をヤクザから買ったんだ、だからお前じゃ無理だ、絶対に勝てないし、死ぬ!」 士郎「大丈夫だって、小町ちゃんを助けてくるだけだ」 衛宮の身体を見る、全身に隈なく痣や、切創、さらには 八幡「じ、銃で撃たれたのか?」 士郎「少しだけな」 なんで笑ってるんだ?これはお前にとって笑うべきことか? 八幡「む、無理だってあいつら、まだ、何十人もいるかもしれないんだぞ!?」 士郎「そうだな」 八幡「階段上がってっていきなり囲まれて撃たれるかも、そしたら死ぬんだぞ!?」 士郎「死ぬな、間違いなく」 八幡「し、死ぬってどういうことか解ってるのかよ!?確実に殺されるからな!?あいつらよくわかんないけど錯乱してるから!お前なんかが行っても死人が増えるだけで…!!」 士郎「うん、死ぬことはわかるんだが、よくわからないことがあるんだが、教えてくれるか?」 ああ、理解したくない理解できない。 16 ID:T4Sy1XpXO 八幡(……何分経っただろう、あいつが上の階に上がって何分経っただろう) 八幡(最初に響いた音は既に無い、おそらく勝ったのだろう、アレが負けるわけが無い) 八幡(そもそも前提からして違う、アレは人じゃ無い) 八幡(人間は生きることを目的に幸せを定義する、そのために金を稼ぎ、コミュニティに入ったり、あるいは金を使い、孤独になろうとする) 八幡(ようは生きやすくなるように調節するんだ) 八幡(だからアレは違う、アレは死に向かうように調節してる) 八幡(友達を作るのも、食事を作るのも、奉仕部で活動するのも、俺と会話するのさえ、ホントの所は感情をほとんど動かしてなかったんじゃないだろうか?) 八幡(あの時俺が不安だったのはそれだ) 八幡(今まで『人間』として接してきた何かが、実は全く違う何かだったような、例えばそう) 八幡(人のフリをしながら自壊を求める機械の怪物とか) 八幡「あっ」 気づいたら『衛宮士郎』は全身に傷を負いながら寝ている小町を抱えて降りてきていた。 士郎「わりっ、何もされて無かったようだけど、巻き込んで悪かった」 八幡「………」 士郎「八幡、お前の方は大丈夫か?」 八幡「……」 士郎「八幡?っ!まさかお前何かされたんじゃ!?」 八幡「あっ、ああぁぁぁぁぁ!!」 士郎「えっ!?」 『衛宮士郎』が手を引く、今の俺はどんな表情でコレを見ているんだろうか? 怖がっているだろうか? それとも、妹を守るために威嚇でもしているのだろうか? あるいは、裏切られたと思って、怒って、泣いているんだろうか? だって今まで一度だって声に出していったことは無かったけどアイツを 『親友』 だと比企谷八幡は信じていたんだから。 13 ID:T4Sy1XpXO 八幡(気がついたらアレは消えていた) 八幡(俺はそのまま小町を背負って家に帰った。 44 ID:T4Sy1XpXO タンッ と音がした、そういえば既に桜の季節だったか? 弓道場に桜の花びらが舞う中、その男子生徒は言った。 46 ID:T4Sy1XpXO 八幡「……は?いや、ちょっと待て、慎二お前妄想癖でもあったか?いやいやナイナイ、あいつとは初めから他人だったし」 慎二「はぁ?あんだけ一緒にいて柳洞や僕との時間を割いてもお前と一緒にいたのに、 親しくない関係なわけないでしょ?」 八幡「いや、なんだよ、それ?なんで俺と衛宮が、まるで、その、友達だったみたいな話になってるわけ?」 慎二「…はぁ、お前、ぼっち拗らせすぎて頭おかしくなってんじゃねーの?僕にはそんなものいないけどさぁ? 一緒に飯食ったり、遊びに行ったり、勉強したり、話したり、笑ったり、助け合ったり?」 慎二「そーいうのが友達とかそー言うんじゃないのか?」 八幡「え…?」 慎二「えっ、じゃねーよ、僕にここまで言わせてなんでわからないんだよ!? あー、もうメンドクセェ!!」 慎二「あのな?衛宮がいつか言ってたよ、『比企谷は友達がいなくて寂しくて、それで一人ぼっちは嫌だ、みたいなこと言ってたから俺が助ける、それがあの時、俺の代わりに助けたお礼だ』とかなんとかね!」 慎二「意味わかんねーし、頭打っただろこいつとか思ったけどさぁ!? あー、そうだよ偽物だよ、お前と衛宮の友情は丸っきり偽物だよ!衛宮が意図的に作為的に友達になろうとしたんだから偽物しかないよなぁ!!」 八幡「……っ!」 八幡(あれ?なんだこれ?目眩か?なんだこれなんだこれなんで前向けないんだよ?!) 慎二「けどさぁ!?じゃあお前がこの2年間一緒にくだらねぇこと言い合って助け合ったのは軽い偽物なんかよ!?」 八幡(偽物だ、偽物だ、偽物だ、偽物でしか無いんだ!あいつに本物は無い!) 慎二「あのバカが原因で妹をパクられたんだっけ?お前の言う偽物はこういう時無視して見捨てる奴じゃないのかよ?!」 八幡(そうだ、見捨てる、どいつもこいつも俺を見捨ててきた、そうだ、だから、でも、あいつは?どうした?) 慎二「見捨てなかったんだろうが!?全身傷だらけでも見捨てなかったんだろうが!!それでもお前はあのバカが偽物だって言うのか!!?」 八幡「うるっせぇよ!!そんなこととっくの昔にわかってんだよ!!だから俺とあいつの偽物(ホンモノ)に触んじゃねーよ!!この赤ワカメ!!!」 体が自然と走り出していた、目の前で羞恥で真っ赤になった慎二を置き去りに俺はまっすぐ校舎を目指す。 79 ID:T4Sy1XpXO 八幡「ぜぇ、ぜぇ、はぁはぁ」 呼吸がキツイ、なんでこんなに汗かいてんだ俺? 夕日が差し込む廊下にたたずみ俺はドアに手をかける あれ?これ、こんなに重かったか? ゆっくりとゆっくりとドアを開く。 すると 士郎「おー、どうした八幡?そんなに汗かいて?」 あいつがいた、全くいつも通りの顔で何やら工具箱を開けて色々と学校の機材を修理してる 八幡「なにしてんだよ?」 士郎「ん?ああ、平塚先生と藤ねぇが飲み会の会場決めで肉弾戦を職員室内で繰り広げてな、おかげでここにあるの全部修理依頼だ」 八幡「雪ノ下と由比ヶ浜は?」 士郎「部品を買いに電気屋にな、今からなら間に合うだろ」 八幡「そ、そか」 そのままいつもの定位置に辿り着き、読書をしようとする。 だがあいにくと鞄を弓道場に忘れてきたようだ。 八幡「っ!ぼっち専用防護結界が展開不能…っだと!?」 士郎「いや、手伝ってくれよ、とりあえず、そこの黒いケーブル取ってくれ」 八幡「あ?こっちの?」 士郎「いや、それより細いの、あぁ、それだ」 そのまま衛宮のペースに流され、部品を手渡すだけの存在になりかけた時にハッと目的を思い出す。 いや、いかんだろ。 大丈夫だ、たった数秒言うだけだ、恐れることは無い! 八幡「あ、あのさぁ、え、衛宮!?」 士郎「んどうした?あ、ちょっとそこのネジ頼む」 八幡「こ、この前は悪かった、あと最近無視してすまん!こ、今度め、飯食いに行こう」 ピタっと、衛宮の動きが止まった。 一瞬世界が止まって自分が魔法少女かスタンド使いになったのかと錯覚する。 士郎「ど、どうした八幡頭打ったか?どこだ!?見せてみろ!?」 八幡「いたっ!ち、ちげーよ、普通に謝ってるだけだっての!」 士郎「いや、そのお前って追い詰められないと謝らないし、ましてや自分から飯食いに行こうとか、大丈夫か?なにか洗脳とか暗示とかされてるんじゃ?」 八幡「…ちげーよバーカ、その、前にお前と友情?はなんか本物が欲しいって言ったじゃん?」 士郎「……?そんな話したか?」 八幡「した!絶対にしたからな!?んで!!なんか、そのお前の言ってた偽物でも良いというか、友情に偽物も本物も無かったと言うか…、そのだな」 士郎「……とりあえず八幡と俺の知り合い誘ってどこか食いに行くか?」 八幡「ちがっ、だから、俺はその本物っていうか、偽物のダチと一緒に食いに行きたいのであって、だから」 士郎「なんだ、知らなかったのか?お前のダチは意外と多いんだぞ?八幡」 まぁ、なんていうか、その時ウジウジ下を向きながら話してた俺はなんとなく顔を上げた。 vip2ch.

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